住友電工陸上部監督就任の渡辺氏 “米国流”トレ決めた理由
3月末に早大駅伝監督を退任する渡辺康幸氏(41)が19日、都内ホテルで住友電工陸上部の監督就任(4月1日入社)会見を行った。
同社は、元日の実業団駅伝に2年連続出場しているが、渡辺氏は世界で通用するマラソン選手の育成に専念するという。
会見で渡辺氏は、「これまでマラソン選手を育てた実績はないが、箱根で育った選手を世界へ羽ばたかせたい。日本選手でも2時間5分台なら出せる。思い切った改革をしたい」と抱負を述べた。今後は、米国で実施されている「ナイキ・オレゴン・プロジェクト」を手本にするという。
オレゴン・プロジェクトとは、低迷していた米国長距離界を復活させるため、01年に「打倒アフリカ勢」を旗印に結成されたプロ集団。渡辺氏は13年、早大の教え子だった大迫傑と練習を視察。元マラソン選手のアルベルト・サラザールが指導の先頭に立ち、フィジカルやスプリントトレーニングにはそれぞれ専門コーチがつく。チームに理学療法士もいるという、分業とスポーツ科学に基づくトレーニングに「日本は100歩遅れている」と衝撃を受けたという。