日本ハム開幕セレモニーでぶっ飛んだ 札幌ドームで“チャルメラ演奏”はないだろうよ
サックスは上手でない吹き手が吹くと「チャルメラ」状態になるのだ。長音ばかりの曲を息の限り伸ばして気色の悪いビブラートを付けたうえ、耐えきれずに妙なコブシまで加えるに至る。つまりね、「君が代」が今は懐かしいCM、明星チャルメラのごとくにドームにこだましたのだ。武田真治の熱意はともかく、楽器と曲想が空回りしたのだよ。
続いて始球式で投げたのがドリカムの吉田美和だった。北海道は人材も豊富でめでたいが、無伴奏で吉田美和に歌ってもらう方が無難だった。アメリカ国歌をさまざまなアレンジでアーティストが歌うのは、マーチ調で長調なうえアレンジしやすいから。「君が代」に関する限り、荘厳を旨とするなら大編成ブラスバンド。個人に依頼するなら奇をてらわず独唱で。これが日本の「身だしなみ」だと思ってしまった。
本人某紙への後日談。
「新庄さんがいたときに優勝したのはうれしかった。今年もすごい選手がいると思うので、日本シリーズのときにサックスを持って戻ってきたい」
いや、だから好きにすりゃいいんだけどね。
ただし、いくらラーメンの本場だからといって、チャルメラはやめてくれよな、ドームで。