中部出身の巨人高木が活躍 問われる落合GMの“スカウト能力”
「巨人の高木勇人って三重出身だろ? 何で中日は取りにいかなかったのかね?」
中日OBが不思議そうな顔でこう言った。
今季、新人ながら4勝0敗の活躍を見せる巨人のドラ3右腕・高木勇(三菱重工名古屋)は中日のお膝元である中部地区でアマ時代を過ごしてきた。むろん、スカウト網に引っかかっていたはずだが、中日は1位に野村(三菱日立パワーシステムズ横浜)、2位に浜田智(九産大)を指名。3位指名は巨人に優先権があり、結果的に逸材を取り逃がした格好だ。
「高木は社会人在籍が7年、高校時代から計5回もドラフト指名漏れするという苦労人だ。社会人出身で大学を中退するなど、同じくアマ時代に苦労してきた落合GM好みの選手だと思ったがね。当の中日は、大学、社会人の即戦力ばかりを9人も指名しながら、一軍にいるのは9位の金子(大商大)のみ。プロの水に慣れるには時間がかかるとはいえ、いかにも人数が少ない。せめて2~3人でも一軍にいれば、中日の戦いも楽になっていたはずだよ」(前出の中日OB)
1位の野村はキャンプからスロー調整で一軍経験はなく、2位の浜田は19日の広島戦で5安打3失点とめった打ちを食らうなど、新人は壊滅状態。彼らの二軍暮らしがこの先も続かないにしても、ただでさえ選手層が薄い中日にとって、開幕から新人が戦力になっていないのは痛いはずだ。