セ最多セーブのDeNA山崎 “守護神”の原点になった母への花束
■ヒチョリ兄さん
西武の森本稀哲とは自宅が近所で、小さい頃から可愛がってもらった。同じ帝京高に進学したのは、森本に憧れていたからだ。その森本が言う。
「あっくん(山崎)は身内みたいな存在。母親同士よく知ってますし。ウチの実家の店によく来てましたからね」
森本はDeNAに所属していたこともあり、旧知のコーチや選手、裏方に「厳しく教えてやってください。方向性を間違えないように導いてやってください」と挨拶の連絡を入れたそうだ。
「あっくんには『プロに入って、すべて良いことを言う人ばかりではない。良い先輩について、いろいろ教えてもらったらいいよ』という話をしました。一選手、一身内として見ていきたいし、一度、打席で対戦したい」
■練習ボイコット
帝京高の前田三夫監督が言う。
「入学当初に一度、練習に出てこないことがあった。テストの成績が芳しくなく、そのあとの課題をなかなか消化できないこともあったんでしょう。そしたら、お母さんがすぐに家からタクシーで学校に送り返した。『中途半端はさせたくない。この子はやめさせるわけにはいかないんです』とキッパリ言われましてね。彼に対する気持ちには本当に凄みがありました」