著者のコラム一覧
渡辺勘郎ノンフィクションライター

59年8月、東京都墨田区生まれ。中大法学部卒業後、週刊文春編集部を経て独立。フリージャーナリストとして、野球を中心に著書多数。

もともと力を持ってた照ノ富士だから抜け出た

公開日: 更新日:

 新大関・照ノ富士を生んだ伊勢ケ浜部屋は今、勢いがある、といわれている。横綱・日馬富士を筆頭に安美錦、宝富士、誉富士とタイプの違う幕内上位陣が顔を揃えていて、そこに新大関・照ノ富士ときたから“黄金時代”と評するスポーツ紙もある。相手に困ることなく充実した稽古を積むことができる環境も新大関誕生の背景としてあった、というのだ。

 若貴を生んだ二子山部屋や武蔵丸が育った武蔵川部屋など、その時代、その時代で隆盛を極めた部屋があり、現在の伊勢ケ浜部屋にもそんな雰囲気があるといわれている。それを武蔵川親方に聞くと、彼はニヤリと笑って「昔のウチの部屋と比べちゃダメだよ(笑い)。違うもん」と言いつつ、語り始めた。

「照ノ富士は、もともと力持ってたよ。ただ、そこから抜けるかどうかが問題なんだ。(13年3月場所限りで閉鎖された間垣部屋から)伊勢ケ浜部屋に移ったことで稽古相手が増えて。それも、幕内上位のタイプの違う人たちで……ライバルができて、そこから始まったんじゃないかな。

 勢いのある部屋って元気なお相撲さんが多くて、稽古量が多い人がいっぱいいるんだよ。目の前、同じ部屋の中に稽古相手がいっぱいいる。で、体が大きいの、小さいの、技を持ってるやつ、押し相撲、四つ相撲……いろんなタイプがいる。だから出稽古に行かなくてもいい。環境がいいんだよ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭