借金生活に逆戻り…「野性味」標榜の巨人に深刻“屋外恐怖症”
「褒められたもんじゃない」とムッツリの原監督は、二塁手・立岡の悪送球から山田に逆転2ランを浴びた五回について「あれくらいは抑えないと。カバーしないと」とエースに苦言を呈した。打線は10残塁の拙攻。2失策と守備も乱れた。「なかなか乗り切れない」と危機感ありありである。
屋内の東京ドームを本拠地とする巨人の選手は「温室育ち」と揶揄される。空調完備で一年中快適。だから外に出ると途端に「暑い、寒い、風が強い、まぶしい」と神経質になる。打てない今季はそれがさらに顕著になっているのだ。夏場はうだるような暑さが続く広島の選手が、こう話していたことがある。
「うちはナイターの日でもクソ暑い昼くらいから毎日早出練習。夏に東京ドームに遠征に来ると、『ここは涼しくて体が楽だなあ』って思う。巨人の選手は冷房がガンガン効いている環境に慣れてしまっている。外に出たら体がきついでしょうね。本拠地が外のウチとか阪神の選手は外に免疫ができているんです」
巨人は7月は球宴を挟んで屋外球場の試合が10試合続く。8月は26試合中9試合しかないのはラッキーだが、勝負どころの9月に入ると8試合続けて外になる。
貧打同様、ナインが「野性味」に欠けるのもまた、巨人が弱い要因である。