早実・清宮はすでに“丸裸” プロも驚く強豪校の「情報収集力」
在京球団の関東地区担当スカウトが言う。
「清宮は確かにスケールが大きい。将来的に楽しみな選手であることは否定しないが、現時点ではまだ打者としての弱点が少なくない。オープンスタンスで構え、内角球に対しては腕を畳んでうまく打つ。が、畳み過ぎた腕が伸びてこないから、外角球や落ちる球にはもろさが出る。西東京大会準決勝の日大三戦で2三振を喫したのが象徴的。落ちる球にことごとくバットが空を切り、第4打席はスライダー、外に逃げるチェンジアップで3球三振を食らった。今の高校野球、特に強豪校の情報収集力、分析力はプロも顔負けだから。すでに清宮の弱点は徹底的に研究されて丸裸にされていると断言できる」
■あらゆる手段を使ってデータ収集
データ分析といえば、日刊ゲンダイのコラム「鬼の視点」でお馴染みの小倉清一郎前横浜高野球部長が、高校球界では「大家」として名を馳せる。
対戦相手の打者の特徴、打球の方向、投手の球種、得意なボール、クセ、バッテリーの配球パターンなどをA3の紙にびっしり書き記した「小倉メモ」は、プロ野球関係者が見てもため息を漏らすクオリティーである。