東京は8日連続猛暑日…2020年五輪「秋開催」不可能な裏事情
64年の東京五輪と68年のメキシコ五輪は10月開催だったが、その後は一部を除いて夏開催が固定化している。その裏には多額の放映権料を払っている米国の存在がある。スポーツ評論家の玉木正之氏が言う。
「米国では9月にNFLが、10月にNBAが開幕。また、10月はメジャーリーグのワールドシリーズがあります。米国はそれらの中継と五輪が競合するのを防ぎたい。その意向をくみ取ってIOCは夏開催という条件を出しているのです。米国という大国のエゴといえます」
玉木氏も東京五輪の時期変更は無理と読んでいる。理由は招致活動の際の“ウソ”だ。
「招致委員会がIOCに出した文書に『日本の夏はスポーツに最適』という文言があるのです。これは福島原発の汚染水を『アンダーコントロール』と言い切ったのと同じで、唖然とさせられる言葉。誰が書いたのかと聞きたくなります。夏が最適といって招致に成功した以上、いまさら夏は危険とはいえないのです」(玉木正之氏)
大国のエゴと日本のウソのせいで、アスリートは塗炭の苦しみを味わうことになる。