女子マラソンで日本記録 小鴨由水さんは指導&生保レディー
「もちろん、それだけじゃ無理ですよ。で、去年の11月からフコク生命の営業レディーをしてます。だから、仕事と指導を両立させなければならず、そのスケジュール調整がけっこう大変なんです」
■五輪代表のプレッシャーは半端じゃなかった
さて、小鴨さんといえば、92年1月の大阪国際女子マラソンだ。初マラソンながら2時間26分26秒で優勝。当時の日本女子最高タイムだった。
「なぜあんなに走れたのか。ワタシ自身、今でもよくわからないんです。神様がちょっとイタズラしたとしか思えない。すごく体調が良かったのは事実ですが」
まだ20歳。それまでまったく無名だった小鴨さんは一躍シンデレラになり、バルセロナ五輪の代表に。
「プレッシャーは半端じゃなかったですよ。それに押しつぶされてしまい、どんなに疲れてても、夜眠れない。疲れが取れないまま走ってタイムが伸びずに悩み、ますます精神的にも肉体的にも追い込まれていく。オリンピックでの結果は最初からわかってましたね」