オコエ打撃矯正の仕掛け人
下級生で唯一選出されている清宮幸太郎(早実)は1年生ながら4番。速球だとボールの下にバットが入ってしまうことがある。右手の引っ張りが弱く、ヘッドが下がるから、この現象が起きる。インパクトの瞬間は右手を伸ばすように、強く使うことが重要だ。
下級生でこの大会に出場すると、来春のセンバツをかけた秋の大会に影響が出ることもあり、所属校の監督はたいてい難色を示す。当時、前橋育英2年だった高橋光成(現西武)は代表から戻った翌日に群馬大会でチームが敗退。センバツ絶望となったことがあった。
ただ、清宮は問題ないだろう。日程的に12日から始まるブロック予選には間に合う上、「本番」の48校による東京大会は1カ月も先の10月10日開幕。関東大会に参加しない東京大会は、関東の他県より開催時期が遅い。
大学日本代表との壮行試合もそうだが、国際大会の経験は大きい。プロ入りする可能性がある2歳年上の先輩たちの練習ぶりを間近で見られる。全国制覇した東海大相模や準優勝の仙台育英など、よく練習をするチームのメンバーが揃っている。早実とは違う環境に身を置くことで、清宮は学ぶことが多いはずである。