権藤博氏が星野氏に提言 「楽天再建には監督復帰するべき」
星野副会長には前例を覆す働きを見せて欲しいと思うが、あの三木谷オーナーが君臨する楽天である。立花社長がいくら「野球のオペレーションの部分の総責任者」と強調したところで、毎試合の先発メンバーにも口を出すといわれるワンマンオーナーがどこまで星野副会長に権限を渡し、任せることができるのか。星野副会長も半信半疑ではないかと想像する。場合によっては、肩書だけのお飾りになってしまうかもしれない。
星野副会長に本気でチームを立て直す気があるのなら、いっそのこと監督に復帰するという選択肢があると思う。楽天は一昨年、星野監督のもとで球団初の日本一を達成した。が、その年に24勝無敗という驚異的な成績を残した田中将大がヤンキースへ移籍すると、翌年は最下位に転落。星野監督は健康上の問題もあって、ユニホームを脱いだ。今季も最下位争いを演じる楽天の低迷を招いた責任の一端は、星野前監督にもある。前述したように、日本ではまだ監督の権限は強い。圧倒的な迫力を持って三木谷オーナーの現場介入をはね返し、監督としてチームを再建する方が星野仙一には向いている。
星野副会長には今季限りの辞意を固めている大久保監督の後任人事も任されているというなら、自らを次の監督に指名してもいい。
(野球評論家)