スカウト注目 駒大・今永の「復活登板」落合GMに朗報のワケ
神宮のスタンドには10球団近いスカウトが陣取り、改めて注目度の高さを見せつけた。
春先に左肩痛を発症して長期離脱していた今秋ドラフト1位候補の今永昇太(駒大4年)が、11日の日大戦で昨年11月の明治神宮大会以来となる登板を果たした。
延長十二回、3番手で登板した左腕は、1回1安打2四球ながら最速は自己最速に迫る147キロをマーク。「ケガをする前の自分は捨て、新しい自分をつくる気持ちで日々取り組んできた」と、復活に向けての第一歩を踏んだ。
この今永の復帰登板、中日の落合GMにとっては朗報だったに違いない。マスコミ関係者が言う。
「落合GMは、今年のアマ視察の第1弾として駒大のキャンプを訪れ、チェックしたほど今永に注目していた。しかし、中日は、今永ら即戦力投手を1位指名でいきたい落合GMと、地元の逸材として高校生の高橋純平(県岐阜商)の1位方針を固めるスカウト陣とでまだ意見のすり合わせができていない。左肩にキズがある今永がこのままロクに投げられない状況が続けば、スカウト陣は高橋純平の1位をプッシュしやすかったわけですが、この日、今永が1イニングとはいえ、投げられる姿を見せたことで、1位指名の最終決定はまだ時間がかかるでしょう」
むろん、中日が本当に1位でいくかどうかは今永が今後、何度も長いイニングを投げて肩の不安を払拭していく必要がある。