愚直な人柄と向上心 引退の日ハム木佐貫は球界一の“常識人”

公開日: 更新日:

 日本ハム時代のある日の試合前にはこんなことがあった。練習を見ながら右手でクルクルと器用にペンを回している記者に近づくや、丁寧な口調でこう頭を下げた。

「それはどうやってペンを回しているんですか。ぜひ、そのやり方を教えていただけませんか?」

 聞けば、指先を上手に使うことで、制球力のさらなる向上の一助になればと、「ペン回し」の習得に挑戦。インターネットなどで調べ、見よう見まねで練習したもののなかなかうまくできない。

「自分ひとりではできそうもないので、思わず声をかけてしまいました。コツを教えていただけませんか?」

 愚直な人柄と向上心を表すエピソードだ。

 引退会見では今後について、「野球に携われたら」と話した。プロ通算62勝。誰もが認めるその人間性を含め、古巣の巨人が指導者候補にリストアップしている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇