<第3回>体感“160キロ”マシン特打で貧打深刻化
「効果ですか? 目慣らしですね。あとは……。それは選手の間でも議論になったんですよ」
巨人の主力選手がこう言った。昨季のチーム打率は.257。リーグワースト2位の貧打に泣いたことで、原監督(57)が昨年の秋季練習から「体感160キロ」の超高速マシン練習を導入した。この賛否が議論の的だったという。
発案者の原監督はこの時、「半速球や変化球に強い人はいるけど、本当の真っすぐに強い人がこの1、2年で少なくなった。それが欠点。速球を打つのが基本だから、少しワイルドさを取り入れた」と意図を説明。「打てない人は恥をかく」とした春季キャンプでも継続されたものの、ナインからはこんな声が相次いだ。
「キャンプ序盤は打撃フォームを固めたいのに、速過ぎて当てにいっちゃう。これじゃあ、フォームが崩れるだけ」
「寒くてケガするから金属バットで打っていいって言われたけど、打ち方が違うから。手が痛いから使っちゃったけど」
「やりたい人だけやればいいんですよ」