メッツをリーグ優勝決定戦に導いたデグロムの「不運な事故」
メッツの右腕ジェイコブ・デグロム(27)が15日(日本時間16日)、地区シリーズ第5戦のドジャース戦に登板。
6回を6安打2失点の3-2でドジャースを破り、チームを9年ぶりのリーグ優勝決定戦に導いた。
昨年のナ・リーグ新人王は今季30試合に登板して14勝(8敗)、ベテラン右腕コロン(42=14勝13敗)とともに06年以来の地区優勝に貢献した。サイ・ヤング賞左腕カーショウと投げ合った今シリーズ初戦では7回無失点、13奪三振と好投した。
ステットソン大学から10年のドラフト9巡目(全体272位)指名でメッツに入団。1年目はルーキーリーグで6試合に登板したが、シーズン終了後に右肘のトミー・ジョン(腱の修復)手術を受けた。その後も度重なる故障に見舞われながら、13年には3Aラスベガスで14試合に投げて4勝2敗、防御率4.52。オフにメジャー契約を交わした。昨季は開幕からローテーション入りを期待されながら、今度は不運なアクシデントでつまずいた。
キャンプイン直前の1月中旬。前年まで薄給のマイナーリーガーだったデグロムは実家のあるフロリダ州の牧場でアルバイトに励んでいた。そこで雄牛の去勢手術を手伝っていた際、左手を牛に蹴られて人さし指や中指を骨折したのだ。幸いにも利き腕ではなかったため大事には至らなかったものの、キャンプは大幅に出遅れた。オープン戦ではマイナー契約の招待選手だった松坂大輔(現ソフトバンク)らとメジャー生き残りを争い、4試合で防御率1.23と結果を残すも、開幕ロースター入りを逃した。
今季の年俸は55万6875ドル(約6610万円)。年俸調停の権利はないが、オフの副業でケガをしないためにも、年俸の大幅アップを勝ち取りたいところだが……。