NPBなぜ弱腰 巨人への制裁金1000万円の“抑止力”に疑問符
1970年前後に起きた黒い霧事件(暴力団と選手が関与したプロ野球界の八百長事件)では、主力選手が複数、永久追放処分となった西鉄(現西武)は戦力が著しく低下。ボロボロになって身売りした。球団が直接、制裁を科せられたわけではないが、八百長選手を出した球団が1つ吹っ飛んだのだ。
「永久追放になった選手は野球人生に終止符を打たれた。さらに、西鉄球団が消えた衝撃は大きかった。八百長をやった選手は自分だけでなく、多くの人の人生まで狂わせた。他球団の選手たちもそれを目の当たりにしたからこそ、襟を正さなければいけないと皆が思った。野球選手は子供の頃から野球しか知らない。ボロボロになれとまでは言わない。でも、巨人が大きな痛手を被る処分を受ければ、すなわちそれが今後の抑止力になるわけです」(前出・菅野氏)
■「NPBは巨人にビビっている」
巨人自らが球団首脳に行った「お仕置き」も軽い。久保球団社長と桃井球団会長は、取締役報酬の50%を期限を定めずに返上。渡辺恒雄最高顧問と白石オーナーは、取締役報酬の2カ月分を自主的に返上するという。