連勝にも弱音吐く照ノ富士 両ヒザの“爆弾”が綱とり阻む
立ち合いで剛腕力士を受け止めてから、攻め手を緩めずに寄り切り。それでも大関・照ノ富士(24)の表情は浮かない。
大相撲1月場所2日目、怪力で鳴らす栃ノ心とのぶつかり合いを制し、初日から2連勝。支度部屋では「上手を取られたら(栃ノ心は)強い。そうさせないようにした」と話したが、質問が負傷中の両ヒザに及ぶや、途端に顔を曇らせた。
「まだ100%戻ってないけど……先場所よりは良くなっているのは感じている」と言った直後に、「昨日(初日)も危ない相撲だった。全然相撲を取れてない」と、ポツリ。
「怖さ?……まだ、ありますね。前に出て相撲を取っても、ヒザを曲げてない。……ヒザを曲げて相撲を取りたい」と、弱音を吐いた。
照ノ富士は昨年9月場所中に右ヒザを負傷。前十字靱帯損傷に加えて外側半月板損傷という重傷だったが、綱とりがかかっていたため、翌11月場所を休場せずに強行出場(9勝6敗)。その結果、右ヒザをかばって左ヒザの半月板まで痛めてしまった。今場所からは両ヒザにギプスと見まがうばかりのサポーターを着用。ヒザ上からスネまでカバーでくるむようにサポーターをつけるしぐさは、痛々しいほどだ。