33歳で大関取りに意欲満々 新関脇・嘉風って何者だ?
「関脇は大関に昇進する権利を与えられた番付ですから。33歳で目指しても、悪くはないですね」
こう言って笑顔を見せたのが嘉風(33)だ。昨24日に発表された来年初場所の番付で、自身初となる関脇昇進。新入幕から所要59場所で関脇というのは、史上2番目のスロー昇進だ。
直近の3場所で31勝。11月場所は8勝7敗も、横綱鶴竜、大関の稀勢の里と豪栄道を破っている。33歳とベテランの風格を漂わせながらも、いまだ成長が止まらない。
日体大相撲部3年時にアマチュア横綱に輝き、幕下付け出しの権利を取得。この権利は1年で失効するため、幕下でデビューしたければ大学を中退して相撲部屋に入門する必要があった。しかし、嘉風は学業を優先。卒業後に尾車部屋に入門し、前相撲から下積みを積んだ。
「マジメで穏やかな常識人。その意味では個性が薄いともいえる。家族を非常に大事にしており、一時期は夫人が子どものために作ったキャラクター弁当の写真をフェイスブックで毎日のようにアップしていた。9月場所2日目に白鵬を倒した時は、偶然、家族が国技館に観戦に来ていた。大喜びの嘉風はこれを験担ぎとし、3日目から毎日家族を国技館に通わせていました」(相撲記者)