MLB選手会も目の敵 マエケン「130億円出来高払い」の波紋
そんな状況にもかかわらず、前田が球団優位の契約を結んだことが選手会サイドの逆鱗に触れたのだ。
「選手会の意向はグラウンドでのプレーにも反映する。中でもナ・リーグは投手が打席に立ちますからね。中には『マエダは間違いなくぶつけられる』と物騒なことを言う人もいる。まして同地区のダイヤモンドバックス、ジャイアンツ、パドレスといった前田獲得に動いた球団は、ただでさえ目の敵にしているわけですからね」とは前出の関係者だ。
■ドジャースは金庫を引き締め
あまりにも巨額な出来高払いは、前田の起用法にも影響する。
ドジャースの先発投手10人のうち、前田より年俸の高い選手は6人。あとの3人は前田よりはるかに安く、調停の権利すらもたない。基本給の高い選手から順番に使うのは当然だし、さほど力が変わらないならば、使えば使うほど給料が高くなる前田よりも、いくら使っても給料の変わらない若手3人を優先して使うに決まっている。
メジャーナンバーワンの金満球団でも、出来高払いの手厚い選手はなるべく使いたくないのが本音。昨季の選手総年俸が飛び抜けていて、52億円のぜいたく税を支払うドジャースにしても、今年から金庫を引き締めにかかっているという。