賭博で揺れる巨人の“外出禁止令”に「過剰管理」と疑問の声
「日本人全体が会社の監督責任を追及しすぎる傾向がある。しかし、球団は選手に処分を下すだけで、『選手の私生活に関しては知りません』と突っぱねるくらいでいいのです。あれはダメ、これはダメではなく、選手個々に対し、『自分で責任を取りなさい、律する力を身に付けなさいよ、その代わり、不祥事を起こしたら厳格に処罰しますよ』と言うべきです。野球が仕事の社会人を『子供扱い』してばかりいると、いつまでたっても本当に子供のまま。狭い社会にいる彼らは、精神的に成長せず、物事の分別がつかないということにつながりかねない」
■企業論理を優先
巨人に限らず、各球団は何かと選手を縛りたがる。
NPB(日本野球機構)は毎年、「新人選手研修会」を行っているが、確かに高卒の未成年選手に最低限のルールやマナーといった人間教育、社会教育を施す必要はあるだろう。
ただ、今回の賭博発覚により、選手に誓約書を書かせる球団もあれば、パチンコなどの合法ギャンブルでさえ「自制するように」と注意喚起した球団もあった。球界には、寮生活を数年間強制したり、新人はマイカー所有不可などという「禁止事項」を設けることで良しとする風潮がある。中・高校生の部活動じゃあるまいし、こうした“過保護”な管理は選手のためというより「球団の保身のためではないか」との声も一方ではある。