赤土でも異次元テニス 錦織は独創プレーでペアSF迎え撃つ

公開日: 更新日:

 5月(22日開幕)に実施される全仏オープンの前哨戦といわれるバルセロナ・オープンの男子シングルス準々決勝で、3連覇を狙う第2シードの錦織(26=世界ランク6位)は、第11シード(同30位)のアレクサンドル・ドルゴポロフ(27=ウクライナ)と対戦。ダブルスでペアを組むドルゴポロフは、昨年のブリスベン国際でも一緒にプレーして準優勝している仲が良い選手だ。

 互いに手の内を知り尽くしてやりづらい相手だからなのか、錦織は試合前のコイントスでは目の前のドルゴポロフから視線をそらしていたが、過去4勝0敗の格下を7-5、6-0で退けた。第1シード(同5位)のラファエル・ナダル(29=スペイン)も準決勝進出を決めた。

 今大会を連覇している錦織はここ2年、クレー(赤土)コートの勝率がいい。14年10勝2敗、15年14勝3敗という数字だ。テニスジャーナリストの塚越亘氏はこう解説する。

「ハードコートに比べて球足の遅いクレーの試合は、ベースライン後方にポジションを下げて打ち合うスタイルでした。ラリーが長くなるので、テニス界では体力面で劣る日本選手は『クレーでは勝てない』と、長く思われてきた。実際に私もそう感じていました。ところが、錦織はコートの中に積極的に入ってポイントを取りにいく。ハードコートと同様に、多彩な技で相手を翻弄する。錦織は『ここでそのショットを出すか!?』と、相手や観客が驚くような独創的なテニスを見せる。早い展開に持っていき、積極的にウイナーを奪いにいけるのが錦織のテニス。目が肥えたバルセロナの観客は錦織のプレーが好きです。問題は次の相手ですね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…