GS初制覇好機の全仏で想定外…錦織圭を襲った雨と疲労
ラリー戦が得意な錦織圭(26=写真)にとって、今回の全仏オープンは今年の4大大会で最も上位を狙える可能性があった。
芝の全英(6~7月)は球足が速くてボールが滑るためビッグサーバーに有利。ハードコートの全米(8~9月)はアジアシリーズを控えたシーズン終盤で、プレッシャーもある。そこへいくと今回の全仏は球足の遅いクレーでプレースタイルが合ううえ、強力なライバルであるナダルは途中棄権、フェデラーは大会そのものを欠場していた。「ベスト4や決勝に行けると思っていたので残念」という本人のコメントにウソはなかったろう。
しかし、4回戦で苦手意識を払拭しかけていたガスケ(29=フランス)に敗退。またしても4大大会での上位進出はならなかった。
球足の遅いクレーは錦織が得意とする半面、雨が降るとボールが重くなって、ラリー戦の疲れが倍増する。4月のバルセロナオープンから始まったツアーで、ただでさえ疲労のたまっていた錦織の体は、悲鳴を上げたのだろう。3回戦のベルダスコ戦がフルセットまでもつれたのも誤算だった。
「ガスケとの4回戦でイージーミスが多かったのも、やはり疲労が影響ですよ」とは放送関係者だ。