恩師は日本復帰熱望…イチロー偉業達成後に待つ“引き際”
イチローはマーリンズと1年契約。年俸は日本円で約2億1000万円で、来季も契約するかどうかの選択権は球団側が握っている。つまり球団がノーと言えば、その時点でイチローはお払い箱になる。
メジャーは35歳を過ぎた野手に対して非常にシビアだ。ヤンキースとの契約が切れてFAになった14年オフ、当時41歳のイチローにオファーしたのは30球団中、マーリンズだけだった。その年、143試合に出場して打率・284、15盗塁とそこそこの成績を残したにもかかわらずだ。ベテランをひとりベンチに置けば、その分、他の選手の出場機会は制限される。あのピート・ローズですら44歳で107安打しながら、翌年、45歳のシーズンで引退を余儀なくされた。
マーリンズも記録という付加価値のなくなったイチローを、いつまでもベンチに置いておくとは思えないのだ。
「メジャーが厳しければなおさら、一日も早くプロ野球界に戻ってきて欲しい」と、前出の河村氏がこう言った。
「監督とかコーチというタイプではない。とにかく選手として、一日も長くプレーしてもらいたいのですよ。それが日本のファンの偽らざる気持ちでしょうし、日本でプレーしてくれれば、野球が好きな子供たちのためにもなります。オリックスがいま、こんな状態(リーグ最下位)ですし、仮に古巣に戻れば、何よりお世話になった日本球界であり、宮内オーナーへの恩返しにもなりますから」
イチローが球団の象徴でもあったオリックスであれば、50歳、いや、体が動かなくなるまでプレーできるのではないか。