ボルト金メダル剥奪危機 五輪リレーメンバーが薬物違反

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 世界最速男がメダル剥奪のピンチだ。

 陸上男子100メートル(9秒58)、200メートル(19秒19)の世界記録保持者のウサイン・ボルト(29=ジャマイカ)が北京五輪で獲得した4×100メートルリレーの金メダルを同僚選手のドーピング違反で返還することになりそうだ。

 薬物検査で陽性反応を示したネスタ・カーター(30)に国際陸上連盟(IAAF)から正式に処分が下れば、北京での順位抹消、メダル返還はもちろん、スポンサー、ジャマイカ政府から得た賞金約3000万円も没収されかねない。

 問題のカーターはロンドン五輪でも同種目でジャマイカチームの一員として走り、北京(37秒10)、ロンドン(36秒84)とも世界記録を塗り替えて連覇を達成した。ロンドンでのドーピング違反は確認されていないものの、こっちの金メダルも怪しい。

 カーターだけじゃない。近年の五輪で世界新、五輪新をマークした複数選手の禁止薬物使用が次々に発覚している。北京、ロンドンで新記録を樹立して金メダルを手にした選手のうち、現時点でドーピング違反で明らかになっているのはカーターも含めて3人。北京五輪男子競歩50キロを制した(3時間37秒09=五輪新)アレックス・シュバーツァー(イタリア)はロンドン五輪開幕後に酸素摂取量を高めるエリスロポエチンの摂取が発覚。同大会の出場辞退を余儀なくされた。ロンドンの同種目で世界新(3時間35分59秒)をマークしたセルゲイ・キルジャプキン(ロシア)は、15年1月に選手の血液データを蓄積して変化を調べる「生体パスポート」で異常値を示し、IAAFから資格停止処分を科され、今年3月には金メダルを剥奪された。今後の調査では、さらなる違反者が出てくることも予想されている。

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