獲得賞金では拮抗も 錦織と松山に「収入格差」が出る理由
■「好感度」が大事
錦織の本業の稼ぎは350万ドル(約3億7000万円)。一方、ゴルフの松山英樹(24)は昨季米ツアーで賞金ランク15位(約375万ドル=約4億円)と錦織を上回りながら、前出の長者番付ではランク圏外である。その差は何か。
「時代とともに求められるものも変わってきました。テニスプレーヤーの松岡修造さんが『積極性がなければ海外でやっていけない』と言っていましたが、今の若い選手は子供の頃から世界で活躍する選手を見ていますから、トッププロとはこういうものというイメージがある。彼らは自分の言葉(言語)で自分の考えを伝え、存在感をアピールしているのです。サッカーの本田圭佑、長友佑都両選手、女子ゴルフの宮里藍選手にしても、イタリア語や英語を話し、現地に溶け込もうと努力してきた。ファンに受け入れられるためには何が必要かがわかっている。その点、松山選手は口数が少なく、華がない。大衆受けすることも大事なのです。ファンも企業もそれを求めています」(前出の新井氏)
スポーツ選手も、好感度が高くないと稼げない時代なのだ。