3000安打目前のイチローにチャンピオンリング獲得の好機
イチロー(42)はどちらかといえば「記憶より記録」の選手。プロ野球ではオリックス、メジャーではマリナーズという比較的、地味な球団でコツコツと安打を積み上げてきた。
その結果がプロ通算4257安打であり、目前に迫ったメジャー3000安打。10年連続200安打も、262本のシーズン最多安打もメジャー記録だ。
そんな記録ずくめのイチローがノドから手が出るほど欲しいのが、ワールドシリーズ覇者だけが身につけられるチャンピオンリング。同世代では松井秀喜、井口資仁、田口壮、上原浩治ら多くの日本人大リーガーが手にしている勲章を、メジャー16年目にして数々の記録も打ち立てたベテランがまだ手にしていない。
しかし、今年はチャンスではないか。マーリンズは23日(日本時間24日)現在、39勝34敗の貯金5。ナ・リーグ東地区では首位ナショナルズから4ゲーム差の3位につけている。アメリカ野球愛好会代表補佐の鈴村裕輔氏もこう言った。
「この地区は力の抜けたチームがない上、マーリンズはエースのフェルナンデス(23)、中軸を打つイエリッチ(24)、オズナ(25)、スタントン(26)と中心選手がみな若い。勢いに乗ったら止まらない爆発力があります。監督のマッティングリーは自分が先頭に立ってチームを引っ張るタイプ。昨年まで指揮を執ったベテランの多いドジャースより、若いチームに向いている気がします。彼の強烈なキャプテンシーはズルズルといきそうなときに歯止めになると思いますよ」
これまで裏街道を歩んできたイチローが、今年こそ栄冠を手にする可能性もあるというのだ。