ライバル続々欠場も リオ入り錦織が抱える「脇腹」の爆弾
札束は眼中にない。リオデジャネイロ五輪に出場する男子テニスの錦織圭(26=世界ランク6位)は現地3日、リオに到着。
「空港に着いて五輪の気分になってきた。フェデラーらトップ選手が欠場しているのは寂しいが、このチャンスを生かして金メダルを狙って頑張りたい」と語った。
先週のロジャーズ杯では脇腹の故障を抱えながら決勝に進出。世界最強のジョコビッチに完敗したものの、痛みが出ていないことから五輪での活躍を期待するスポーツメディアは多い。
男子テニスのシングルスは、すでに欠場表明しているフェデラー(スイス・同3位)、ベルディヒ(チェコ・同8位)、ラオニッチ(カナダ・同7位)、ティエム(オーストリア・同10位)に続き、ワウリンカ(スイス・4位)もケガにより急遽欠場することになった。世界ランクのトップ10の半分が消えて、しかも錦織は第4シードが濃厚。スポーツメディアは例のごとくメダル取りを煽るだろうが、それも試合中に脇腹痛が再発しなければの話だ。
ちなみに五輪は金メダルを取っても賞金は出ない。日本オリンピック委員会(JOC)からの報奨金が500万円とテニス協会から800万円が出る。今季の錦織はすでに251万9811ドル(約2億5500万円)の賞金を稼いでいる。米国の経済誌「フォーブス」が6月に発表した昨年の年収は1950万ドル(約20億円)だ。合計1300万円の報奨金がメダルを狙うモチベーションにはならない。