3決の相手が故障棄権 バド奥原希望“棚から銅メダル”
奥原希望(21)に、思わぬ形でメダルが転がり込んできた。
奥原は日本時間19日未明に行われたリオ五輪バドミントン女子シングルス準決勝で敗退。3位決定戦に回ることになり、「素直に悔しい。相手の長身からの強打にプレッシャーを受けて、自分の球回しができなかった」と唇を噛んだ。この種目で日本勢初となるメダル獲得を懸けた3位決定戦に向け、「勝っても負けてもラスト1試合。自分の力を出し切りたい」と気持ちを切り替えた約8時間後、まさかの一報が入ってきたのである。
19日午後8時半から始まるはずだった3位決定戦の相手、中国の李雪芮(25)が準決勝で痛めた左ヒザの故障を理由に棄権する、と中国協会が発表。中国国営通信の新華社やリオ五輪公式情報サイトが伝えたのだ。
李は前回ロンドン五輪の金メダリストで世界ランク3位の強豪。世界ランク6位の奥原は過去の対戦成績で1勝2敗と分が悪く、今年3月のドイツオープンでは第1セットを21-15で取りながら、第2セットから13-21、13-21と圧倒されて逆転負けを食らっていた。奥原にとっては厳しい試合になることが予想されていただけに、よもやの「棚から銅メダル」に心境は複雑だろう。