金本監督で虎Vは無理? “生え抜き中軸”大成まで最低2年
パもしかりだ。首位ソフトバンクには松田(大卒11年目)、日本ハムには中田(高卒9年目)、西武は中村(高卒15年目)、浅村(高卒8年目)、オリックスにはT-岡田(高卒11年目)がいる。
二軍監督の経験があるプロ野球OBが言う。
「高卒野手で1年目からバカスカ打ったのは清原和博くらい。松井秀喜は2年、イチローですら3年かかった。最近では中村、坂本、山田が一軍でバリバリやるまで3年。筒香は5年かかった。大卒、社会人の即戦力にしても、投手はまだしも野手は技術に加え、年間143試合という長いシーズンを経験したことがないため、体力的にも精神的にもレギュラーで出続けるためには時間がかかる。よほど打てる選手でも、大成するまでには2年はかかるとみていい」
新人年に20本以上打った野手は、100年のプロ野球史上で14人しかいない。大卒の金本監督だって、一軍で活躍するまで5年かかった。
パ球団のスカウトによると、「今年のドラフト候補野手には1年、2年で主砲になれそうな選手は見当たらない」という。本塁打を打てる助っ人を2~3人取ったり、逆に守りを固めて15勝できる投手を補強で何人も引っ張ってくれば話は別だが、それでは育成を重視するチーム方針に反する。そもそも、金で動く助っ人や外様の選手では、チームの精神的支柱になりにくいのだ。
これまでの編成、育成ベタのツケが回っていると言わざるを得ないし、3年契約の金本監督の任期は再来年まで。残り2年の在任中に優勝するのは至難の業かもしれない。