マ軍エース事故死の波紋 イチロー“トレード要員”に現実味
イチローの今季年俸は約2億円。来季も契約するかどうかの選択権は球団側にあり、契約延長する場合の来季年俸は2億円になる。マーリンズにしてみれば、商売のタネだった3000安打は今季達成したし、外野の控え兼若手の教育係に支払う金額としては割高感もあるだろう。だったら4人目の外野手としての需要があるうちに、何より必要に迫られるエース級獲得の駒として使った方が得策という判断が働くのは想像に難くない。
■外野手不足の2球団が名乗りか
マーリンズが主砲を軸にしたトレードを持ちかける相手はホワイトソックスとカージナルスが濃厚だという。いずれも先発が豊富だが外野手が手薄な球団だ。狙いはホワイトソックスの左腕ホゼ・キンターナ(27、今季13勝11敗、防御率3・21)、カージナルスの右腕マイケル・ワカ(25、同7勝7敗、防御率4.56)ら、実績があってエースとして計算できる投手だ。
「ホワイトソックス(チーム総得点652=リーグ9位)、カージナルス(チーム打率2割5分4厘=同9位)とも打線のテコ入れが急務です。今オフは強打者の補強に動くとみられ、条件次第ではスタントンに触手を伸ばすでしょう。カージナルスは中堅グリチャック(25)、右翼ピスコッティ(25)の他、内野も伸び盛りのウォン二塁手(25)ら若手が多く、野手は現在のマーリンズと似たような状況です。スタントンに加えて若手の教育係としての役割もこなせる4人目の外野手としてイチローを獲得する可能性はあります」(前出の友成氏)
エース右腕の突然の事故死によって今オフ、イチローの周囲は騒がしくなりそうだ。