優勝狙う前に…西武・辻新監督の命題は“ザル守備”の改善
「言うはやすし、行うは難し」という言葉もあるが、さて……。
来季から西武の采配をとることになった球団OBの辻発彦新監督(57)。現役時代は黄金期を支えた名二塁手。期待されているのも当然、守備走塁面での立て直しだ。
鈴木球団本部長は3日の監督就任会見後、こう話していた。
「ウチは打つ方の破壊力はあるが、投手や守備のテコ入れをしなきゃいけない。走塁ミスも多かった。辻監督は作戦も自分でやっていたことがある(今季は中日作戦兼内野守備走塁コーチ)」
その上で、「1年目から優勝を目指してほしい? もちろん」と言った。
3年連続Bクラスからいきなり優勝争いとなると、課題は山積みだ。中でも問題は今季12球団最多の101失策を記録した守備。内野だけでも65個だ。西武OBで、やはり名二塁手として知られた山崎裕之氏が言う。
「基本的なミスが多すぎます。ゴロを難しい体勢で捕ろうとしたり、グラブの中に打球がまだ完全に収まっていないのに送球しようとしたり……。次のプレーを考えておらず、無理な送球で二重のエラーとなったケースもあった。送球ミスは普段のキャッチボールをおろそかにしている証拠です。肩が出来上がった状態で、全力で狙ったところに投げる練習など、していないんでしょうね。いずれも基本中の基本ができていない。あれでは素人にも笑われますし、高校球児の方がマシと言われても仕方ありません」