本命逃した西武の消極人事 辻発彦氏に監督要請の紆余曲折
他の候補者に比べると、地味な印象は拭えない。
田辺監督が辞任した西武。後釜は中日の辻発彦作戦兼内野守備コーチ(57)が確実視されている。辻コーチは30日、監督就任要請があったことを明かし、「きょう、あす中にお返事します」と話した。
当初、西武が「本命」としていたのは球団OBでソフトバンク前監督の秋山幸二氏(54)。しかし、水面下の打診も色よい返事をもらえず、断念せざるを得なかった。あるホークスOBが言う。
「秋山さんはソフトバンクでの返り咲きを狙っている。今季はまさかのV逸で、球団内での工藤監督の評価は急落。3年契約最終年の来季限りでの退任が濃厚です。秋山さんはそうした気配を察知したようで、西武の監督要請を断ったそうです」
次に西武はヤクルトOBの宮本慎也氏(45)招聘に動いた。音頭を取っていたのは、同じプリンスホテル野球部出身の居郷球団社長だ。
「渡辺SDは難色を示したが、自らも秋山さんを説得できなかっただけに強く言えなかったようです。しかし、現場の反対も大きく、マスコミに宮本招聘をすっぱ抜かれ、ご破算になった。結局、両者の妥協案となったのが辻コーチです」(西武OB)