“今季で最後”随所に 広島・黒田の引退をチームメイト語る
「リーグ優勝して日本シリーズに進出できたことが一つの大きな要因。引退を本当に考え始めたのは9月過ぎでした」
18日、広島の黒田博樹(41)が引退を発表、広島市内で会見を行った。昨オフも引退を検討したが、複数の後輩選手から「ぜひ、来年も一緒にプレーしてください」と直談判されたことなどもあり、現役続行を決意。プロ20年目の今季は7年連続となる2ケタ勝利をマーク。25年ぶりのリーグ優勝に貢献したが、慢性的な右肩、首の痛みを抱え、昨年以上に体が蝕まれていたという。
日本シリーズ前での発表を進言した盟友の新井はこの日、「『もう1年やって下さいよ』と言ったが、『体がボロボロ』と言われていた。いろんなところを痛めながら、マウンドに上がっていたのは知っていた」と話した。故障の影響で今季は3度の登録抹消を経験。09年に頭部に打球を受け、頚椎を痛めてから、右肩痛にも悩まされた。今年は肩と首に塩をまいて登板。親しい関係者には「しんどいですわ」と漏らすこともあった。
「マッサージを施してもなかなか回復せず、練習を休んだり、ブルペン投球を回避してぶっつけで先発したことも。痛み止めの注射を打って投げた日もあった。中4日で登板していたメジャー時代ならまだしも、中6日なのにブルペン投球なしで試合に臨むケースはレア。それでも10勝を挙げるのは、黒田にしかできない」(チーム関係者)