中日森監督 G入り濃厚FA山口に“横やりラブコール”の意味
通算83勝106敗3分けと大きく負け越しているだけでなく、07年にはセ・リーグで初めて導入されたクライマックスシリーズで全敗。巨人の悪夢は初戦で先発投手を読み違えたところから始まった。原前監督がのまされた煮え湯のほとんどは、落合監督に一任されていた森コーチの投手起用に振り回されたものだった。
■巨人にとっては「目の上のたんこぶ」
前出の球界関係者が明かす。
「当時の巨人・清武球団代表が、中日から森コーチを引き抜こうと画策したことがある。投手起用など現場のコーチ力はもちろん、ドミニカ共和国を中心とした中南米方面にめっぽう強い人脈などの編成面もアテにしてのこと。巨人は昔から外国人選手の獲得がヘタだと指摘されてきた。森さんが西武コーチ時代の師弟関係ということで、06年から中日の外国人スカウトに巨人OBでもあるドミンゴ・マルチネスが就任している。巨人がマルチネスとの契約を考えた矢先に先手を打たれた。森コーチは目の上のたんこぶ的存在。だからこそ引き抜こうとしたんでしょうけど……」
打倒巨人に目の色を変える森監督が来季マークするのは、広島と巨人の2チームで間違いない。巨人入りが濃厚な山口にしても、すんなりとは移籍させまいと横ヤリを入れたというわけである。まだ若い高橋由伸監督(41)にとっても不気味であろうひとクセもふたクセもある森監督に、巨人は来季、振り回されることになりそうだ。