日本実業団陸上競技連合 西川晃一郎会長インタビュー<上>
メダルラッシュに沸いた昨年のリオ五輪。陸上競技は、男子4×100メートルリレーの銀に、男子50キロ競歩の荒井広宙が銅。メダルは2個に終わった。注目のマラソンは男女とも惨敗。陸連や実業団の強化策に対する疑問の声も少なくないが、「2020年の東京五輪のメーンスタジアムにマラソンで日の丸を揚げる」と公言しているのが、日本実業団陸上競技連合(以下実業団連合)の西川晃一郎会長だ。実業団連合は一昨年、男女マラソンの国内記録更新者に1億円の報奨金を出す制度を発表して話題を呼んだ。次なる「強化策」や日本陸連などとの関係について西川会長に聞いた。
――実業団連合は15年3月、マラソンの日本記録か対象記録を更新した選手に多額の報奨金(※注)を出すことを発表しましたが、記録は伸びなかったですね。
「一足飛びに日本記録を更新するというのは難しいと思います。挑戦奨励制度も昨年は、福士(加代子=大阪国際で2時間22分17秒)選手しかもらっていません。五輪イヤーなのでもう少し出ると思ったのですが」
――日本記録更新の可能性は低いものの、1億円とはビッグボーナスです。資金はどこから出ているのですか。