日本実業団陸上競技連合 西川晃一郎会長インタビュー<中>
箱根駅伝3連覇の青学大・原晋監督は、陸連や実業団中心のマラソン強化について多くの苦言を呈し、「実業団がだらしないから、若い学生からマラソンに取り組むようにしたい」とも言った。だが、国内6地域の実業団陸上競技連盟を統括する日本実業団陸上競技連合も手をこまねいているだけではない。各地域の幹部は東京五輪へ向けて協議を続けているという。
――西川会長はマラソン強化について陸連に要望することはないが、一つだけ決まっていることがあると言いました。どんなことですか。
「日本実業団陸上競技連合(以下、実業団連合)は、九州、中国、関西、中部、北陸、東日本という6つの地域連盟から成り立っています。それぞれ正・副会長会議がありまして、2020年の東京五輪に向けてマラソンをどうしようかと(加盟会社の)経営者レベルで話し合っています。すでに決まっていることは、日本陸連がある強化方針を決めて、各企業の経営者にご理解をいただかなければならなくなった場合、私と経営者でもある各地域連盟の会長が、対象となる会社のトップに直接協力のお願いに行こうと。ニューイヤー駅伝の開会式のときも、各連盟の会長さんたちとその話をしました」