外野手争いから脱落 二軍発進の巨人亀井に他球団が熱視線
巨人の「二軍選手」が密かに注目されている。キャンプ二軍スタートが決まった亀井善行(34)のことだ。
昨季は下半身の故障もあって66試合の出場にとどまり、打率.252。「今年は何ひとついいことがなかった」と振り返っていた。ある球団の編成担当者は「二軍スタート? やっぱりね。レギュラー候補というけど、FAで陽岱鋼も取ったし、巨人の外野手争いに割って入るのはもう苦しい。長野、陽、ギャレットで決まりでしょう。でも亀井の動向を注視している球団は少なくない。いい選手だと分かっていますから」と言う。
09年のWBCに出場。あのイチローに絶賛された野球センスの持ち主である。WBC後の09年は134試合に出場し、打率.290、25本塁打、71打点を挙げてブレーク。が、その後は「1年間働けていない年が続いている」と本人が嘆くように毎年故障を繰り返し、レギュラーを掴めないまま13年目のシーズンを迎える。前出の編成担当者がこう言う。
「原前監督が内野に挑戦させたり、こねくり回したのは、なんだかんだ言って亀井の能力を買っていたからです。器用さと天才的な打撃を生かすため、どうにかして試合で使えないかと模索していた。でも、高橋監督が指揮を執るようになって明らかに潮目が変わった。今回のキャンプ二軍スタートでそれがはっきりした。うちの球団は体が万全で1年戦えれば、3割、外野の守備力はゴールデングラブ級という評価です」
巨人はこのオフのトレードで、大田、公文を日本ハムへ、小山を楽天へ出している。昔のように“飼い殺し”はしないという球団方針がある。今年は他球団の担当者が巨人の二軍を視察する機会が増えそうだ。