ハム大谷も要注意 イチローが明かしたアリゾナの落とし穴
早ければ今オフにも海を渡る大谷は、メジャーのベテラン外野手の「金言」を頭に叩き込むべきではないか。
日本ハムがキャンプを張るアリゾナ州は年間を通じて気候が温暖な土地。この時季は朝晩こそ冷えるものの、日中の気温は最高で25度近くまで上がる。体はよく動くし、レギュラーシーズン開幕にむけて調整に励む選手には最適な場所である。
しかし、温暖な気候が時には選手のアダになる。かつて日ハムと同じピオリアをキャンプ地とするマリナーズでプレーしたイチロー(現マーリンズ)は、カブス・福留(現阪神)ら日本人選手がメジャーに移籍する際、こう助言したという。
「アリゾナは暖かくて、とにかく体が動くので、知らず知らずのうちにペースが上がり、練習し過ぎてしまう。メジャーの長丁場を乗り切るにはアリゾナでのキャンプ、オープン戦で練習をセーブするのも大事」
メジャー移籍の01年から10年連続200安打と結果を残してきたイチローでも、1年目はキャンプ中のペース配分に随分と頭を悩ませたそうだ。マリナーズ時代にスロースターターだったのも、キャンプ地の気候と決して無関係ではないだろう。
大谷はアリゾナで「徐々に練習の強度を上げる」と話しているが、体が動くからといってペースアップすると落とし穴にはまりかねない。