適応できるか? 米国でWBC日本代表が直面する「4つの壁」
とは、さる在米のジャーナリスト。
「西海岸は空気が乾燥しており、球場の多くはボールが飛ぶ。しかし、ドジャースタジアムは様相が違う。両翼100メートルと広く、春先は海風の影響で湿気が多くなり、ボールが湿って打球が飛ばなくなる。投手有利の球場です。日本は2次ラウンドまで狭い東京ドームで本塁打を量産するなど活発な打線が快進撃を支えたが、重いWBC球はますます飛ばなくなる。思い通りに点が取れなければ、いくら投手力を前面に出しても分が悪い。前回大会の準決勝はプエルトリコ相手に1得点しか挙げられず、苦汁をナメている。環境の変化に対応する力が求められる」
■ライバル国からの嫌がらせも…
突発事故への対処も必要だ。過去のWBCでは現地でトラブルが山ほど起こっている。前回大会ではアリゾナから試合が行われるサンフランシスコに移動する際に、荷物の到着が大幅に遅れ、正午からの練習を寒風が吹く中でのナイター練習に変更せざるを得なくなった。移動に使用していたバスがエンジントラブルに遭ったこともある。
06年、第1回WBCで投手コーチを務めた武田一浩氏はかつて、「アメリカで気軽に入ったレストランのシェフがライバル国に買収され、料理に一服盛られる恐れもあるので外食の際はナーバスになっていた」と語っていた。