WBCで疲弊か…ハム中田翔が不振と故障でもがく胸中語る
■「気持ちの部分」
ここまで9試合で打率.200。打点はたったの1で、本塁打はいまだに出ていない。スポーツマスコミにも、その不振ぶりを大きく報じられていた。冒頭の中田の言葉はそれに対する反論である。本人は「放っておいてくれれば、調子は上がる」と言っていたが、周囲はやはり、WBCの後遺症を心配する。
侍ジャパンの中軸を担い、3月7日に開幕した本戦で6試合に出場。打率.238ながら、3本塁打、8打点をマークした。昨オフは仕上げを早めるため、ハワイでの自主トレで例年以上に体にムチ打った。キャンプ第1クールでは、「早めに仕上げていくのは初めてのこと。自分の体の状態と打撃の感覚がかみ合ってないので、てこずるというか、動揺している部分はある。今は無我夢中に振るしかない」と話していたが、前倒し調整の疲労も影響し、キャンプでは左手首、WBCでは腰を痛めた。日の丸を背負う重圧は、精神面も疲弊させただろう。
「今はまあ、手首とかはましっすけどね。あとは気持ちの面じゃないですか。気が抜けるということはないですけど、WBCのときは、今よりも間違いなく気持ちが入っていましたから。もちろん、リーグ連覇に関してはやらないといけないと思っています。ただ、連覇したいと言うのは簡単だけど、簡単にできるなら苦労はしないし。投手が抑えても打者が打っても連覇できないこともある。運とか流れに任せないといけない部分もあると思います。さっきも言ったけど、連覇に向けてというか、気持ちの持って行きようですかね。自分自身ももっとモチベーションを高めていければ」