平野美宇の指導コーチが語る 日本と中国選手の「大きな差」
■平野の好きなアイドルを勉強中
指導者の仕事は技術を教えるだけではない。中澤コーチは平野と常にコミュニケーションを取り、メンタル面のケアも欠かさない。しかし、そこには「言葉の壁」が立ちはだかる。
「2002年に日本へ来て、もう十何年間もいるのに、(周りから)『こんな日本語じゃダメ』と言われますね。卓球なら言葉でうまく表現できないときは自分で見本をやって再現すれば何とかなるけど、むしろ普段の生活の会話で不便を感じます。コミュニケーションを取っていくためには、『彼女の世界』を知らないといけない。何が好きなのか、何に興味があるのか。それを知ってから話した方が今後の練習でも受け入れてもらいやすいかなと思っている。でも、平野はアイドルが好きで、『Hey!Say!JUMP』とか『乃木坂46』とか、僕はまったく分からない。勉強したいけど、テレビを見る時間があまりないんですよね……。平野は練習ではうまくいかなくて落ち込んでいたのに、練習が終わったら仲間と話しながら(練習場の)横でそのアイドルのダンスをノリノリで踊っている。切り替えが早いですよ」