世界卓球界に衝撃 張本智和の成長を前女子監督はどう見た
負けはしたが、強敵を本気にさせた。
2回戦でリオ五輪銅メダルの水谷隼(世界6位)を破るなど快進撃を続けた13歳の張本智和(同69位)は現地4日(日本時間5日未明)に行われた準々決勝で、世界ランク3位でリオ五輪団体金の許キン(中国)に1―4で敗れた。丹羽孝希(同11位)も同2位の樊振東(中国)に1―4で負けた。日本勢は男子シングルスで79年平壌大会金の小野誠治以来のメダルはならなかった。
張本の相手は中国のトップ3で元世界1位。戦前は完敗も予想された。しかし、第1セットは9―11で落とすも、3―8の劣勢から5連続ポイントで追いつく粘りを見せた。第2セットは終始張本のペース。サーブもよく、フォアのフリックでレシーブエースを奪うなど、そのたびに左手を突き上げ「チョレイ!」の声がこだまする。このセットは一度もリードを許さず11―6で取り返す。第3セットは6―11で取られるが、何度もノータッチでポイントを奪い、無表情の許キンは球を拾う際、険しい表情を見せる。迎えた第4セットの序盤、張本は0―3とリードを許す。そこから徐々にポイントを重ね6―9になったところで、中国はたまらずタイムアウトを要求。直後から、ポイントを取る許キンの声が大きくなり、目の色が変わった。