清宮日ハム入りの余波 早実後輩の“逸材”野村は早大進学も

公開日: 更新日:

 早実から2年連続ドラフト1位選手を輩出する可能性もあるのだが、系列の早大がそれを許さないという声がある。

 早大は先の東京六大学秋季リーグ戦で、あの東大と同率で、1947年秋の単独最下位以来、実に70年ぶりの最下位に沈んだのだ。毎年プロ入りできるような実力者がスポーツ推薦で入学。プロ関係者から「13番目のプロ球団」と揶揄される早大が、である。高橋広監督は「現実を受け止めるしかない。現有戦力をよほど上げていかないと」と嘆くが、これは入学すると信じて疑わなかった清宮がプロ入りを表明したことと無関係ではない。

 実際、高橋監督は「来てくれるものだと思っていた。4番打者として楽しみにしていた。早稲田としても六大学としても残念」と恨み節だった。

 早大野球部OBがこう明かす。

「早大が低迷しているだけに清宮ロスは大きい。今年のスポーツ推薦入試組にも甲子園優勝メンバーがいますが、人数が限られるため、早実出身者が生命線なところはある。早大関係者がアテにしていた清宮という実力、人気面での大きな柱を失った。甲子園常連校でもう一人狙っていた強打者がいましたが、こちらも最初からプロ希望で、ドラフトで指名されました。だから野村には早大に入ってもらわないと困る。清宮のケースも、早大総長、早大監督、早実の和泉監督らが清宮の父・克幸氏と会談をしています。野村は中学受験して同志社に入学。そこから早実に入った。教育熱心な両親に早大進学を訴えるしかない。それほど大事な人材です」

 清宮先輩の選択の影響で、後輩の野村が直接プロ入りを選択するのは難しい雰囲気になりつつある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…