巨人逃した“金の卵” 燕1位・村上宗隆に“清宮並み”の素質
「捕手にこだわりがないといえばウソになるが、打撃を期待されていると思うので頑張りたい」
7日に行われたヤクルトの新入団選手発表会。本職の捕手から三塁にコンバートされるドラフト1位の村上宗隆(九州学院)がこう意気込んだ。
外れ1位として巨人、楽天との競合の末にヤクルトがクジを引き当てた。187センチ、97キロと恵まれた体を持つこの男のウリは高校通算52本塁打をマークした長打力。本人は「三塁は練習試合くらいしかやったことがない」と言うものの、ヤクルトは将来の中軸候補として、育成に時間を要する捕手ではなく、より早い段階での一軍定着を視野に入れている。
同じ高校生の左打者としては清宮幸太郎(早実=日本ハム1位)や安田尚憲(履正社=ロッテ1位)よりも知名度は劣るが、「巨人が清宮を外した場合、この村上を外れ1位で指名する可能性が高まり、3球団の競合に発展した。長距離砲として清宮に匹敵するくらいの打者になる可能性を秘めているからこそです」(パ球団スカウト)
東海大2年の兄・友幸は身長193センチ、92キロの大型右腕で、2年後のドラフト候補。村上自身、「今も身長はちょっと伸びています」と言うから、まだまだ伸びシロもありそう。しばらくは二軍で経験を積むことになるが、クジを外した巨人は将来、この「金の卵」に何度も痛い目に遭うかもしれない。