カモが味方に…巨人入りゲレーロに「ただの人」化の懸念
今季のセ・リーグ本塁打王で前中日のアレックス・ゲレーロ(31)の入団が決まった巨人が「4番は決まり」と大喜びしている。
今季は狭い東京ドームを本拠地にしながら、リーグで唯一20本塁打以上の打者がゼロという長打力不足に泣いた。ゲレーロは新たなホーム球場になる「東京ドームが好き」と言っているそうだ。ここでの成績は打率.317、2本塁打。ただ、巨人戦全体でも.301、6本を放っており、東京ドームというより、「カモ」だった巨人の投手陣が好きだったことになる。その「お得意さま」は、来季は味方になる。
単純計算で、今季の成績から巨人戦の数字を差し引くと、打率.279→.273、86→71打点、35→29本塁打。ゲレーロからすれば、広いナゴヤドームから本拠地が狭くなっても、お得意さまとの対戦カードが1つ減るのは痛いところだろう。
巨人は今季7勝18敗と一方的にやられたリーグ連覇中の広島打倒に燃えている。が、この助っ人の相性がいいのは、打率.333を残した最下位ヤクルトと同4位の巨人である。広島と同2位の阪神にはワーストタイの打率.241、同3位ながら日本シリーズに進んだDeNAからは最少の2本塁打しか放っていない。要するに、得意なのは“弱いものいじめ”で、上位チームの投手には抑えられている。