マウンド上で意識もうろう…西から東への移動は四苦八苦
メジャーでは移動も大変でした。
6カ月間で162試合をこなすため、遠征先に到着して休む間もなく、試合開始というケースも少なくありません。
僕が特に苦労したのは西海岸から東海岸への移動です。ロサンゼルスからボストン、ニューヨークなどへは、3時間の時差とフライトの5~6時間で、実質的な所要時間は8時間を超えます。飛行機を降りた瞬間は頭がクラクラしたことも。東は西よりも時計が3時間進んでいるので、体内時計も狂って、体調を崩したりもしました。移動に関していえば、東西どちらにも3時間程度のフライトで済む中地区の球団をうらやましいとも思いました。
移動の疲れが取れず、頭がぼうっとした状態で登板、捕手のサインをまともに見られない時もありました。意識がもうろうとしている中での投球は不可能なので「打たれてもいいや」と開き直るしかありません。
レッドソックスの場合、民間の飛行機をチャーターしており、ファーストクラスは首脳陣、選手は後ろのエコノミー席で、横並びに1人3席使用していました。機内での席順は特に決まりがなく、当時エースだったシリング、ナックルボーラーのウェイクフィールドらのベテラン選手もエコノミー席でした。