求心力ガタ落ち 貴乃花一門が阿武松親方に乗っ取られる日
ある親方が言う。
「ダメなものはダメ、嫌なことは嫌とハッキリ言う性格。相手が誰であろうが遠慮せずに、貴乃花親方にも面と向かって意見を言える。そんな姿に一門の親方衆は心酔している。なにせ貴乃花親方は理事時代、一門を代表している立場にもかかわらず、理事会ではだんまり。仲間内での話し合いでも自己主張しかせず、他人の忠告を聞き入れない。阿武松親方に人が流れるのも当然ですよ」
その一方で、報道陣の懐柔にもたけている。
「弟子の新十両昇進などの際は、部屋に集まった記者全員にちゃんこを振る舞い、一人一人にお土産まで渡して帰す。ここまでする部屋は他にありませんよ。露骨すぎるきらいもあるが、おかげで阿武松親方を悪く言う記者は皆無。政治家さながらの立ち回りですよ」(前出の親方)
実権はナンバー2に奪われ、残ったのは一門の名前だけという貴乃花親方。理事に返り咲く日は遠のくばかりだ。