貴乃花一門から唯一当選 阿武松親方は角界の“ぶっ壊し屋”
2日の相撲協会理事候補選で、貴乃花一派から唯一当選したのが阿武松親方(56)だ。
もともとは二所ノ関一門の押尾川部屋に所属。引退後は同部屋の部屋付き親方だったが、独立の野望があり、押尾川親方(元大関大麒麟)に無断で一門外から「阿武松」の親方株を入手した。独立も株取得も寝耳に水だった師匠はこれに激怒。独立前に部屋を追い出された。
そんな窮地を救ったのが、同じ二所ノ関一門の大横綱、大鵬だ。大鵬部屋の部屋付き親方として迎え入れ、独立までの面倒を見た。
しかし、2010年の理事選で二所ノ関一門から強引に出馬した貴乃花親方を支持。一門を破門になり、貴乃花親方に合流した。
「親方株は一門内でやりとりするという不文律を破ったわけですからね。もともと『阿武松』を継承してきた出羽海一門内でも、株流出は問題になったそうです。しかも、大鵬さんの顔に泥を塗って破門とあって、『ぶっ壊し屋』というわけです」(タニマチ筋)
当選後は「(貴乃花親方は)仲間、大事な友人」と話したが……。
「オレがオレがの性格なので、貴乃花親方の理念や意思を尊重するわけがない。貴乃花親方にすれば、『軒を貸して母屋を取られた』ようなものでしょう」とは、前出のタニマチ筋だ。