1億円ケチった? 名古屋ウィメンズ“遅いペース設定”の裏
かなわぬ夢だ。
2月の東京マラソンで設楽悠太(26)が、2時間6分16秒の日本記録を16年ぶりに5秒更新。1億円のボーナスを手にして話題になった。
この日の名古屋ウィメンズも、野口みずきが2005年のベルリンでマークした2時間19分12秒を破れば同額の報奨金が出るはずだった。が、日本人トップは3位でゴールした初マラソンの関根花観(22)で、記録は2時間23分7秒。優勝のメスケレム・アセファ(32=エチオピア)でも2時間21分45秒。日本記録には遠く及ばなかった。
東京マラソンは昨年からのコース変更により格段に高速化され、今年も30キロまでのペースメーカー(PM)は3段階に設定された。「第1」は2時間2分57秒の世界記録の更新を狙える1キロ=2分54~55秒の超ハイペース。「第2」は日本記録をターゲットにした1キロ=2分58秒だった。設楽は「第2」PMと並走。30キロまでは5キロを14分53秒のぺースで走ったことが記録につながった。
女子選手が日本記録を更新するには5キロごとを16分30秒を切るハイペースが必要なのだが、25キロまで先導した今回のPMは5キロ=17分と指示されていた。