日本航空石川・中村監督が明かす 部員100人との寮生活
寮監としての苦労はどんなことか。部員が100人もいれば、中には問題を起こすのがいたって不思議ではない。1人くらい寮に帰ってこなくても分からないのではないか。
「確かに管理は大変ですが、しっかり朝と晩に点呼を取ります。田舎の地域で周囲に何もない環境なので、生徒が抜け出すことはないですね。難しいのは心のケア。友達関係がうまくいかないとか、部活で挫折したりとか。話を聞いてあげることが大変です」
監督自身が33歳とまだ若い。
選手や生徒と24時間一緒にいて、手をあげたくなることはないか。
「実はそこはストレスなんです。手を出せないから、という意味ではなくて、意図が伝わらないことがあります。時間をかけるしかない。言葉で理解させるしかないんです。でも、自分が18歳の高校生だった時、冷静な状況なら話はすっと入ってきましたけど、気分が悪い時、うまくいかない時に話しかけられたらカチンときました。多感な時期。長い目で見ないといけない。こちらも我慢の連続です」